[mathjax]
この記事には,久留米大学医学部推薦入試過去問の詳しい解説が載っています。
過去問を通して久留米大学医学部の数学について学べるように,授業のような解説にしています。これまで勉強してきたことを整理し、あなたの数学力をレベルアップしましょう!
解答はすでにこちらの記事で示しております。
令和06年度(2024)久留米大学医学部推薦入試数学[1]
[1]基本だけど意外に手こずる?整数部分と小数部分
「どこかで見たような問題だし,楽勝だな」
そう思った人は多いと思います。ただ,意識しておかないと意外に手こずります。まずは解答を見てみましょう。どこで手こずるでしょうか?
よって,整数部分は
小数部分は
外の数字をルートの中へ。逆の発想は意識しないと難しい
どこにも問題はなさそうですが・・・。
前半の分母の有理化については大丈夫でしょう。
有理化したことで
となりました。問題はこの後です。次のように解いてしまって,困った人はいませんか?
したがって
はい,答が出ませんでしたね。これは受験生がよくやるミスですが,計算に問題はないため,何がいけないのかわからず,オタオタしてしまう人もいるようです。
誰だってミスはします。ただ,ミスが起きたときは,同じミスが起きないようにするためにはどうすればいいのか,しっかり考えましょう。
今回のミスはどこにあったかというと,
3と4の間なら差は1ですが,6と8の間だと差が2に開いてしまっています。すると,正確な値がわからなくなってしまうのです。
そこでどうするかというと・・・解答を見れば
これは簡単なようで意外と難しいものです。なぜならば,いつもの思考とは逆になっているからです。というのも,ルートの計算をするとき,
無理数の大きさを見積もるときに「外の数字をルートの中に入れる」というテクニックを,「差を1のままで計算するため」という理由とともに押さえておきましょう。
どのように計算しても答は出せるが・・・
次は(2)について,この問題を解くためには,まず「整数部分が5である」という問題文から式を立てなければなりません。解答を見てみましょう。
これは実数を,「(整数部分)+(小数部分)」とみたときに,小数部分が0以上1未満であることを用いています。何ということはない式なのですが,ド忘れしてしまう受験生もいます。気をつけましょう。
次に注意するのは,この不等式の解き方です。
まずは正解から。
何も難しいことは無いようですが,油断してはいけません。次のように計算してドツボにハマる人もいます。
まあ計算自体に間違いはないので,これでも答えは出るでしょうが・・・無駄に時間がかかりそうです。
こう計算してしまった原因はどこにあるのでしょうか?
それは「分母にルートがあったら有理化する」という思い込みです。
もちろん,最終的な答の分母に無理数があれば,分母を有理化した方がいいと思います。
しかし,まだ答を求めている途中であれば,必ずしも有理化する必要はありません。有理化して計算するか,有理化しないで計算するか,簡単にできそうな方を選べばいいことです。
でもその検討をせずに,「とりあえず有理化!」と条件反射のように進めてしまうと,余計な時間を使ってしまうことがあります。こういうところが,考えて解いている人と考えずに解いている人の違いです。注意しましょう。
最後の難関,ルートの値がわからない・・・
無事,計算もできて,あとは不等式を満たす整数
これを満たす整数は
このとき
であり,その小数部分は
さらっと書いていますが,途中で
ではこの問題は,
そうではありません。知らないことであっても,答えを導くためにできることは手を尽くしましょう。
例えば,
また,
となりますので,これを使ってもいいでしょう。
知らない数であっても,大体どのくらいの数なのかは,見積もることができます。厳密に計算できなくても,答が絞り込めるところまでは頑張りましょう。
この問題のポイント
- 「整数部分が5である」を式にできるか
- 不等式をなるべく簡単に計算できるか
- 知らない無理数の値を,答が出せるくらいまで推測することができるか
といったところです。
序盤の計算問題なので完答したいところです。
落ち着いてミスなく得点しましょう。