令和06年度(2024)久留米大学医学部推薦入試数学過去問の解説授業(1/5)

過去問で学ぶ推薦入試数学

[mathjax]

この記事には,久留米大学医学部推薦入試過去問の詳しい解説が載っています。

過去問を通して久留米大学医学部の数学について学べるように,授業のような解説にしています。これまで勉強してきたことを整理し、あなたの数学力をレベルアップしましょう!

解答はすでにこちらの記事で示しております。

Sponsored Link




令和06年度(2024)久留米大学医学部推薦入試数学[1]

[1]基本だけど意外に手こずる?整数部分と小数部分

「どこかで見たような問題だし,楽勝だな」

そう思った人は多いと思います。ただ,意識しておかないと意外に手こずります。まずは解答を見てみましょう。どこで手こずるでしょうか?

32137=3(213+7)(2137)(213+7)=213+7=52+7
7<52<8 より

7+7<52+7<8+714<32137<15

よって,整数部分は 14(答) \
小数部分は (213+7)14=2137(答)

外の数字をルートの中へ。逆の発想は意識しないと難しい

どこにも問題はなさそうですが・・・。

前半の分母の有理化については大丈夫でしょう。

有理化したことで
32137=213+7
となりました。問題はこの後です。次のように解いてしまって,困った人はいませんか?


3<13<4より,
6<213<86+7<213+7<8+713<32137<15
したがって32137の整数部分は・・・13?それとも14?

はい,答が出ませんでしたね。これは受験生がよくやるミスですが,計算に問題はないため,何がいけないのかわからず,オタオタしてしまう人もいるようです。

誰だってミスはします。ただ,ミスが起きたときは,同じミスが起きないようにするためにはどうすればいいのか,しっかり考えましょう。

今回のミスはどこにあったかというと,3<13<4とした後,すべての辺を2倍して6<213<8としたところです。

3と4の間なら差は1ですが,6と8の間だと差が2に開いてしまっています。すると,正確な値がわからなくなってしまうのです。

そこでどうするかというと・・・解答を見れば213=52として52がどのくらいの数かを調べるところからスタートしてます。その後の計算過程には掛け算するところがないので,差が1のままで最後まで計算することができ,答がわかりました。

これは簡単なようで意外と難しいものです。なぜならば,いつもの思考とは逆になっているからです。というのも,ルートの計算をするとき,822にすることはあっても,逆に228にすることはあまりありません。いつもとは逆になっているからこそ,気付きにくいのです。

無理数の大きさを見積もるときに「外の数字をルートの中に入れる」というテクニックを,「差を1のままで計算するため」という理由とともに押さえておきましょう。

どのように計算しても答は出せるが・・・

次は(2)について,この問題を解くためには,まず「整数部分が5である」という問題文から式を立てなければなりません。解答を見てみましょう。

(2)整数部分が5なので,a7>0として
52a7<6

これは実数を,「(整数部分)+(小数部分)」とみたときに,小数部分が0以上1未満であることを用いています。何ということはない式なのですが,ド忘れしてしまう受験生もいます。気をつけましょう。

次に注意するのは,この不等式の解き方です。
まずは正解から。

52a7<65(a7)2<6(a7)13+7<a25+70.333+2.645<a0.4+2.645

何も難しいことは無いようですが,油断してはいけません。次のように計算してドツボにハマる人もいます。

52a7<652(a+7)(a7)(a+7)<652(a+7)a27<65(a27)2(a+7)<6(a27)???

まあ計算自体に間違いはないので,これでも答えは出るでしょうが・・・無駄に時間がかかりそうです。

こう計算してしまった原因はどこにあるのでしょうか?

それは「分母にルートがあったら有理化する」という思い込みです。

もちろん,最終的な答の分母に無理数があれば,分母を有理化した方がいいと思います。

しかし,まだ答を求めている途中であれば,必ずしも有理化する必要はありません。有理化して計算するか,有理化しないで計算するか,簡単にできそうな方を選べばいいことです。

でもその検討をせずに,「とりあえず有理化!」と条件反射のように進めてしまうと,余計な時間を使ってしまうことがあります。こういうところが,考えて解いている人と考えずに解いている人の違いです。注意しましょう。

最後の難関,ルートの値がわからない・・・

無事,計算もできて,あとは不等式を満たす整数aを求めるだけですが・・・

 


これを満たす整数は3のみであるからa=3.
このとき
2a7=237=3+7
であり,その小数部分は
(3+7)5=72(答)

 

さらっと書いていますが,途中で7=2,64575を使っています。しかしこれを覚えている受験生はそういないでしょう。ここで断念した人もいたはずです。

ではこの問題は,7の値を覚えていなければ解けないのでしょうか?

そうではありません。知らないことであっても,答えを導くためにできることは手を尽くしましょう。

例えば,25×25=625から2.52=6.25すなわち6.25=2.5です。つまり7は2.5よりも大きい数であることがわかります。同様にして,26×26=676, 27×27=729から2.6<7<2.7とわかります。厳密ではありませんが,ここまでくれば答がa=3であると検討がつきます。

また,13+7<a25+7を通分すると
2+676<a2+5752+2526<a2+1755
となりますので,これを使ってもいいでしょう。

252を15より少し大きく16より小さい数,175を13より大きく14より小さい数であることに気づくのは,さほど難しくありません。やってみてください。

知らない数であっても,大体どのくらいの数なのかは,見積もることができます。厳密に計算できなくても,答が絞り込めるところまでは頑張りましょう。

 

この問題のポイント

振り返ってみましょう。
この問題が解けるかどうかのポイントは、
  1. 「整数部分が5である」を式にできるか
  2. 不等式をなるべく簡単に計算できるか
  3. 知らない無理数の値を,答が出せるくらいまで推測することができるか

といったところです。

序盤の計算問題なので完答したいところです。

落ち着いてミスなく得点しましょう。

 

Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.
タイトルとURLをコピーしました