過去問を利用して、久留米大学医学部推薦入試の数学について学びましょう。 令和06年度入試では全部で5問出題されました。 そのうちの3番について、問題と解答を以下にまとめています。 さらに詳しい解説授業は、別の記事にしています。
令和06年度(2024)推薦入試[3]
問題
座標平面上に,2つの円\(C_1 : x^2+y^2=8,~C_2 : x^2+y^2-6x-8y-a=0~\)があり,この2つの円は異なる2点\(\mathrm{A,~B}\)で交わっているものとする。ただし,\(a\)は実数の定数とする。
- 線分\(\mathrm{AB}\)の長さが4となるときの\(a\)の値は\(a=\boxed{ 10 }\)と\(a=\boxed{ 11 }\)である。ただし,\(\boxed{ 10 } < \boxed{ 11 }\)とする。
- \(a \neq 8~\)のとき,原点Oと2つの交点A,~Bを頂点とする三角形の面積が最大となるときの面積は\(\boxed{ 12 }\)である。
以下,円\(C_2\)は(1)で求めた\(a=\boxed{ 11 }\)のときとする。
- 2点A,~Bを通る直線の方程式は\(y=\boxed{ 13 }\)である。
- 2点A,~Bを通り,中心の\(x\)座標が\(-6\)である円を\(C_3\)とするとき,円\(C_3\)の方程式は\(\boxed{ 14 }\)である。ただし,\(( x+ \boxed{\phantom{pp}} )^2+ ( y+ \boxed{\phantom{pp}} )^2=\boxed{\phantom{pp}} \)の形で答えよ。
- 点Pが\(C_2\)上を,点Qが(4)の円\(C_3\)上を動くとき,2点P,~Q間の距離が最大となるときの最大値は\(\boxed{ 15 }\)である。
久留米推薦(令和06年度入試)
解答
-
- \(C_1\)と\(C_2\)の2交点A,~Bを通る直線は \[ (x^2+y^2-6x-8y-a)-(x^2+y^2-8)=0 \] すなわち \[ 6x+8y-8+a=0 \cdots [1] \] とおける。\(C_1\)の半径は\(2\sqrt2\)なので,線分ABの長さが4となるのは,原点O(0,~0)と直線ABの距離が2となるときである。したがって
\begin{align*} \frac{|-8+a|}{\sqrt{6^2+8^2}}=& 2 \\ |a-8|=& 20 \\ a=& -12,~28\quad \cdots \textrm{(答)} \end{align*}
- 三角形OABについて,OA,~OBの長さは\(C_1\)の半径\(2\sqrt2\)で変わらないので,三角形OABの面積が最大となるのは,角AOBが直角のときである。よって三角形OABの面積の最大値は
\begin{align*} \frac12\left( 2\sqrt2\right)^2=4 \quad \cdots \textrm{(答)} \end{align*}
-
\(a=28\)なので,\([1]\)より2点A,~Bを通る直線の方程式は\begin{align*} 6x+8y+20=0 \\ ∴ y=-\frac{3}{4} x-\frac52\quad \cdots \textrm{(答)} \end{align*}
-
\(a=28\)なので,2点A,~Bを通る円は,\(C_1\)と直線\(3x+4y+10=0\)の交点A,~Bを通る円なので,その方程式は実数\(k\)を用いて\[ (x^2+y^2-8)+k(3x+4y+10)=0 \] と表せる。これを変形して\[ \left( x+\frac{3k}{2}\right)^2 +\left( y+2k \right)^2= \frac{25}{4}k^2 -10k +8 \cdots [2] \]中心の\(x\)座標が\(-6\)なので, \begin{align*} -\frac{3k}{2}=-6 \\ k=4 \end{align*} よって求める円の方程式は\([2]\)より \[ (x+6)^2+(y+8)^2=68 \quad \cdots \textrm{(答)} \]
- \(a=28\)なので,円\(C_2\)の方程式は \[ x^2+y^2-6x-8y-28=0 \] すなわち \[ (x-3)^2+(y-4)^2=53 \] であり,中心\( \textrm{O}_2(3,~4),~\)半径\(r_2=\sqrt{53}\)である。
また,(4)で求めた円\(C_3\)は中心\(\textrm{O}_3(-6,~-8),~\)半径\(r_3=\sqrt{68}=2\sqrt{17}\)である。 \(\textrm{P},~\textrm{Q}\)間の距離が最大となるのは,図のように\(\textrm{P},~\textrm{O}_2,~\textrm{O}_3,~\textrm{Q}~\)がこの順に一直線上に並ぶときであるから,求める最大値は
\begin{align*} \textrm{O}_2\textrm{O}_3 +r_2 +r_3 =15+\sqrt{53}+2\sqrt{17} \quad \cdots \textrm{(答)} \end{align*}
- \(C_1\)と\(C_2\)の2交点A,~Bを通る直線は \[ (x^2+y^2-6x-8y-a)-(x^2+y^2-8)=0 \] すなわち \[ 6x+8y-8+a=0 \cdots [1] \] とおける。\(C_1\)の半径は\(2\sqrt2\)なので,線分ABの長さが4となるのは,原点O(0,~0)と直線ABの距離が2となるときである。したがって
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