平成29年度(2017)久留米大学医学部推薦入試数学過去問の解説授業(5/5)

過去問で学ぶ推薦入試数学

この記事には,久留米大学医学部の過去問の詳しい解説が載っています。過去問を通して久留米大学医学部の数学について学べるように,授業のような解説にしています。これまで勉強してきたことを整理し、あなたの数学力をレベルアップしましょう!

解答はすでにこちらの記事で示しております。

平成29年度(2017)久留米大学医学部推薦入試数学[5]

久留米大学医学部はベクトル方程式がお好き?

推薦入試の過去問を見ると、ベクトル方程式は出題されやすいようです。 苦手な人はしっかり克服しておきましょう。

(1)\(~\overrightarrow{\rm{AP}}=\overrightarrow{\rm{OP}}-\overrightarrow{\rm{OA}}=(x-2, \ y-4)~\)なので,\(~|\overrightarrow{\rm{AP}} \cdot \overrightarrow{\rm{AP}} |=4~\)より \[ \begin{align*} (x-2)^2 +(y-4)^2 =4 \end{align*} \]

同じベクトルの内積なので,ちょっと戸惑うかもしれません。でも気にせずに,内積の定義通りに計算すれば答えは出ます。

ちなみに,与えられたベクトル方程式の,絶対値記号はあってもなくても答えに変わりはありません。

こんなところも,何だかなあ・・・と思うところです。

絶対値の取扱にも慣れておこう

(2)\(~|\overrightarrow{\rm{AP}}\cdot \overrightarrow{\rm{AP}} | \leqq 4~\)を満たす領域は,円\(~(x-2)^2 +(y-4)^2 =4~\)の周上および内部である。 \( \overrightarrow{\rm{AB}}=\overrightarrow{\rm{OB}}-\overrightarrow{\rm{OA}}=(-1,~1)~\)なので,\(~|\overrightarrow{\rm{AB}}\cdot \overrightarrow{\rm{AP}} | \leqq 2~\)より \[ \begin{align*} |-(x-2)+(y-4)| \leqq &~2 \\ |-x+y-2| \leqq &~2 \\ -2 \leqq -x+y-2 \leqq &~2 \\ x \leqq y \leqq &~x+4 \end{align*} \]

ここも,(1)と同様,定義通りに計算するのみです。ただ,絶対値記号のある不等式を,場合分けしようとすると混乱しそうです。解答例のようにスムーズに解きましょう。

円が絡んだ面積は,上手に分割・結合しよう

この不等式を満たす領域は,直線\(~y=x~\)と直線\(~y=x+4~\)の間および2つの直線上である。 したがって,2つの不等式 \(~|\overrightarrow{\rm{AP}}\cdot \overrightarrow{\rm{AP}} | \leqq 4~\)と\(~|\overrightarrow{\rm{AB}}\cdot \overrightarrow{\rm{AP}} | \leqq 2~\)を同時に満たす領域は図の通りである。 求める面積を\(~S~\)とすると, \[ \begin{align*} S=&\text{(半径\(2\)の円の半分)}+ \text{(1辺の長さが\(2\)の正方形)} \\ =&4 \pi \cdot \frac{1}{2} +2 \cdot2 \\ =&2\pi +4 \end{align*} \]

円が絡んだ図形の面積を求める場合,積分が必要になることもありますが,推薦入試で数Ⅲは範囲外です。

ですから,面積を求める場合には,上手に分割・結合することで,簡単な図形として計算するはずです。

今回の問題は易しかったと思いますが,他にも扇形をつくる問題なども考えられますので,いろいろなパターンを研究しておきましょう。

この問題のポイント

振り返ってみましょう。

この問題が解けるかどうかのポイントは、

  1. 定義に従って,内積の計算ができる
  2. 絶対値のある不等式をスムーズに解くことができる
  3. 円が絡んだ図形の面積をスマートに計算できる

といったところです。この問題は正答率が高かったようです。ベクトルが苦手な人はしっかり復習しておきましょう。

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