平成30年度久留米大学医学部推薦入試の問題分析(数学)

平成30年度の久留米大学医学部推薦入試が終わりました。

試験日直後ではありますが、問題についての概要をお知らせいたします。

なお、問題とその解答につきましては、順次記事にしてアップしていく予定です。

問題構成

大問5問と予想通りでした。これで3年連続となります。

ただ、解答用紙の欄が、これまでと違って大きいところもあったようです。記述式としては書きやすかったのではないでしょうか。

難易度

1番から3番までは解きやすい問題でした。

5番は標準的な問題です。

ただ、4番が評価が分かれるところ。有名な問題なので知っている人は易しいと感じるかもしれませんが、初めて見る人にとってはやや難しいと思います。

結局、3番までは完答したうえで、4番5番の完成度で決まる、といったところでしょうか。

各問題について

1.等差数列と和の最大値

小問3問。(1)で等差数列の一般項、(2)で初項から第\(n\)項までの和\(S_n\)を求めさせ、最後の(3)で和\(S_n\)の最大値を求めさせる問題です。

\(S_n\)が最大となる\(n\)の値は、\(S_n\)を関数とみて解いても解けますが、その場合は平方完成をしないこと。計算が大変になってしまいます。因数分解された形そのままで頂点の周辺を調べましょう。

おすすめは、\(a_n>0\)を満たす項をすべて足し合わせる解法です。こちらであれば、特に引っかかるところも無いでしょう。計算も容易です。

2.方程式

小問2問。(1)は絶対値を含む一次方程式。(2)は対数方程式。

どちらも普通の問題で解きやすい。

3.平面ベクトルと内心

小問3問。(1)で三角形の残り1辺の長さ、(2)で角の二等分線によって内分される辺の比、(3)で内心(内接円の中心)を表す位置ベクトルを求めさせる問題です。

受験生なら必ず解いたことがある問題です。

4.確率(モンティーホール問題)

3枚のカードを使ったゲームで、最後にカードを交換した方が有利なのか、そのまま持っておいた方が有利なのか、理由までつけて答えさせる問題です。

この問題は、アメリカのテレビ番組で行われていたゲームによって有名になった問題です。結論から言うと、最初に選んだカードをそのまま持っているよりも、親が裏返しにして置いたカードに交換した方が有利となります。

入試問題というよりも、数学の読み物で面白い問題として紹介されることが多いです。読書好きな人なら、何度も目にしている問題です。

私も、授業のネタでよく話す問題です。

直感的には「交換するしないにかかわらず確率は2分の1ではないか?」と考えてしまいがちですが、よく考えると違う、というところに面白さがあります。

ただ、これを知識として知っている人と知らない人では、かなり大きな差になりそうです。このままで入試問題とするのは・・・?

個人的には、交換した方が有利であることを示して、その理由を考えさせる問題にして欲しかったなあ、と思います。

結果を知っていても、それを説明できるかどうかは別の話なので、十分確率の問題として成立します。知識のあるなしの差を無くすためにも、答えは示した方が、公平な入試問題になると思います。

ちなみに、この問題が話題になった当時は、博士号を持った数学者ですら多数の人が間違っていたという話です。

5.座標平面における図形の面積・3次関数

小問2問。(1)では\(a=2\)のときの座標を求めさせる。(2)では正方形の面積が最大となるときの\(a\)の値を求めさせる問題。

問題文に沿って正方形の4つの頂点を設定します。例えば点Aの座標を\((p,~0)\)などとおくことで、4つの点の座標が決まります。

途中で3次方程式を解いたり、3次関数の最大値を求めたりすることになります。見通しをもって正確に計算する力が必要です。

総評

前半と後半で難易度に差をつけているので、力の差が明確に出ると思われます。3番までしか解けていない人は、厳しい結果になってしまうでしょう。

5番を完答しているかどうか、4番で「交換する」を選び、理由をどれだけ説明できているか、にかかっています。

それだけに、やはり4番は答えを示して欲しかったなあ。

受験された方からの情報は大歓迎です。よかったらコメントもしくはメールにてお知らせください。

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