令和02年度(2020)久留米大学医学部推薦入試数学過去問の解説授業(4/5)

過去問で学ぶ推薦入試数学

この記事には,久留米大学医学部推薦入試過去問の詳しい解説が載っています。

過去問を通して久留米大学医学部の数学について学べるように,授業のような解説にしています。これまで勉強してきたことを整理し、あなたの数学力をレベルアップしましょう!

解答はすでにこちらの記事で示しております。

令和02年度(2020)久留米大学医学部推薦入試数学[4]

位置ベクトルの問題だけど,メネラウスで解こう

平面ベクトルの問題で,点の位置を求める定番問題です。ベクトルの係数比較で解くのが本筋ですが,実戦的にはメネラウスの定理を使った方が素早く解けます。
メネラウスの定理より \begin{align*} \dfrac{\mathrm{AD}}{\mathrm{DB}}\cdot \dfrac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PE}}\cdot \dfrac{\mathrm{EC}}{\mathrm{CA}}=& 1 \\ \dfrac43\cdot \dfrac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PE}}\cdot \dfrac13=& 1 \\ \dfrac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PE}}=& \dfrac94 \\ \therefore \mathrm{BP:PE}=& 9:4 \end{align*} したがって \begin{align*} \overrightarrow{\textrm{AP}}=&\dfrac{4}{13}\overrightarrow{\textrm{AB}}+\dfrac{9}{13}\overrightarrow{\textrm{AE}} \\ =&\dfrac{4}{13}\overrightarrow{\textrm{AB}}+\dfrac{9}{13}\left( \dfrac23\overrightarrow{\textrm{AC}} \right) \\ =&\dfrac{4}{13}\overrightarrow{\textrm{AB}}+\dfrac{6}{13}\overrightarrow{\textrm{AC}}\\ =&\dfrac{4\overrightarrow{\textrm{AB}}+6\overrightarrow{\textrm{AC}}}{13} \quad \cdots \text{(答)} \end{align*}
もちろん,ベクトルの相同いわゆる係数比較で解くこともできますので,そちらも記しておきます。これも大事な解法なので,マスターしておきましょう。
\(\textrm{BP:PE}=s:(1-s)\)とおくと \begin{align*} \overrightarrow{\textrm{AP}}=&(1-s)\overrightarrow{\textrm{AB}}+s\overrightarrow{\textrm{AE}} \\ =&(1-s)\overrightarrow{\textrm{AB}}+s\left( \frac23 \overrightarrow{\textrm{AC}} \right)\\ =&(1-s)\overrightarrow{\textrm{AB}}+\frac23 s \overrightarrow{\textrm{AC}} \end{align*} また,\(\textrm{DP:PC}=t:(1-t)\)とおくと \begin{align*} \overrightarrow{\textrm{AP}}=&(1-t)\overrightarrow{\textrm{AD}}+t\overrightarrow{\textrm{AC}} \\ =&(1-t) \left( \frac47 \overrightarrow{\textrm{AB}} \right) +t \overrightarrow{\textrm{AC}} \\ =&\frac47 (1-t)\overrightarrow{\textrm{AB}}+t \overrightarrow{\textrm{AC}} \end{align*} \(\overrightarrow{\textrm{AB}}\)と\( \overrightarrow{\textrm{AC}}\)は一次独立であるから,係数を比較して \begin{align*} \begin{cases} ~ 1-s&=\dfrac47 (1-t) \\ ~ \dfrac23s&= t \end{cases} \end{align*} これを解いて\(s=\dfrac{9}{13},~t=\dfrac{6}{13}.~~\)よって, \begin{align*} \overrightarrow{\textrm{AP}}=\dfrac{4\overrightarrow{\textrm{AB}}+6\overrightarrow{\textrm{AC}}}{13} \quad \cdots \text{(答)} \end{align*}

“3点が一直線上にある”は,ベクトルの実数倍

次に,点Qについての位置ベクトルを求めます。これは,角の2等分線の公式を知っていれば,難なく求めることができます。

問題は次です。

「3点A,P,Qが一直線上にある」ということは,どう読み替えればいいでしょうか。

ここはすぐに,「\(\overrightarrow{\textrm{AP}}=k\overrightarrow{\textrm{AQ}}\)を満たす実数\(k\)が存在する」いわゆるベクトルの実数倍の式で表せることであること,に気付いて欲しいところです。

また,\(\textrm{AQ}\)は\(\angle{\textrm{BAC}}\)の二等分線なので\(\textrm{BQ}:\textrm{QC}=\textrm{AB}:\textrm{AC}=6:4\)であり, \begin{align*} \overrightarrow{\textrm{AQ}}=&\dfrac{4\overrightarrow{\textrm{AB}}+6\overrightarrow{\textrm{AC}}}{10}  \end{align*} である。したがって, \begin{align*} \overrightarrow{\textrm{AP}}=&\dfrac{4\overrightarrow{\textrm{AB}}+6\overrightarrow{\textrm{AC}}}{13} \\ =&\dfrac{10}{13}\cdot \dfrac{4\overrightarrow{\textrm{AB}}+6\overrightarrow{\textrm{AC}}}{10} \\ =&\dfrac{10}{13}\overrightarrow{\textrm{AQ}} \quad \cdots \text{(答)} \end{align*} となるので,3点\(\textrm{A, P, Q} \)は一直線上にある。

この問題のポイント

振り返ってみましょう。

この問題が解けるかどうかのポイントは、

  1. 位置ベクトルを求める解法をマスターしているか
  2. メネラウスの定理を用いることができるか
  3. 3点が一直線上にあることを,ベクトルの式で表現できるか
といったところです。基本的な手法ばかりですので,すべてマスターしておきましょう。

※誤植やミスを見つけた方は,ぜひお知らせください。

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