令和3年度(2021)久留米大学医学部推薦入試数学過去問の解説授業(3/5)

推薦入試

この記事には,久留米大学医学部推薦入試過去問の詳しい解説が載っています。

過去問を通して久留米大学医学部の数学について学べるように,授業のような解説にしています。これまで勉強してきたことを整理し、あなたの数学力をレベルアップしましょう!

解答はすでにこちらの記事で示しております。

令和3年度(2021)久留米大学医学部推薦入試数学[3]

よくある指数関数の最小値問題だけど・・・

問題を見ただけで「ああ,これね。よくあるやつだ」と思った受験生は多いでしょう。それくらい定番の問題です。

しかし,いつもとちょっと異なる置き換えなので,ミスをしてしまう人もいるかもしれません。

丁寧に置き換え,\(t~\)の範囲を求める

\(t=2^{\frac{x}{2}}+2^{-\frac{x}{2}}\)より \begin{align*} t^2=& \left(2^{\frac{x}{2}} \right)^2+ 2\cdot2^{\frac{x}{2}} \cdot 2^{-\frac{x}{2}} +\left(2^{-\frac{x}{2}} \right)^2 \\ =& 2^x+2+2^{-x} \\ \therefore 2^x+2^{-x}=& t^2-2 \\ t^3=& \left(2^{\frac{x}{2}} \right)^3+ 3\cdot \left(2^{\frac{x}{2}}\right)^2 \cdot 2^{-\frac{x}{2}} +3\cdot 2^{\frac{x}{2}} \cdot \left( 2^{-\frac{x}{2}} \right)^2 +\left(2^{-\frac{x}{2}} \right)^3 \\ =& 8^{\frac{x}{2}}+3\cdot 2^{\frac{x}{2}}+3\cdot 2^{-\frac{x}{2}}+8^{-\frac{x}{2}} \\ \therefore 8^{\frac{x}{2}}+8^{-\frac{x}{2}}=& t^3-3t \end{align*} したがって \begin{align*} y=&(8^{\frac{x}{2}}+8^{-\frac{x}{2}})-3(2^x+2^{-x}) -6(2^{\frac{x}{2}}+2^{-\frac{x}{2}})+4 \\ =&(t^3-3t)-3(t^2-2)-6t+4 \\ =&t^3-3t^2-9t+10 \quad \cdots \textrm{(答)} \end{align*} \(2^{\frac{x}{2}}>0,~2^{-\frac{x}{2}}>0\)であるから,相加平均と相乗平均の関係により \begin{align*} 2^{\frac{x}{2}}+2^{-\frac{x}{2}} \geqq & 2 \sqrt{2^{\frac{x}{2}} \cdot 2^{-\frac{x}{2}}} \end{align*} 等号は\(~2^{\frac{x}{2}}=2^{-\frac{x}{2}}~\)すなわち\(~x=0~\)のとき成り立つ。したがって \begin{align*} t \geqq 2 \quad \cdots \textrm{(答)} \end{align*}

\(t=2^x+2^{-x}\)と置き換える問題はよくありますが,今回は \(t=2^{\frac{x}{2}}+2^{-\frac{x}{2}}\)と置き換えます。やっていることは変わらないのですが,計算ミスしないよう注意力が必要です。

\(t~\)と置き換えたので,\(t~\)の範囲を求めなければなりません。忘れないように!と注意するところですが,\((2)\)で問われているので,忘れる人はいないでしょう。

\(t~\)の範囲は,模範解答のように相加平均と相乗平均の関係を使うのが一般的ですが,\(xt~\)平面で\(t=2^{\frac{x}{2}}+2^{-\frac{x}{2}}~\)のグラフを描いてもわかります。

増減表を丁寧に描いて最小値を求める

\(f(t)=t^3-3t^2-9t+10~\)とおくと \begin{align*} f'(t)=& 3t^2-6t-9 \\ =& 3(t+1)(t-3) \end{align*} \(t \geqq 2~\)において\( ~f'(t)=0~\)を満たすのは\(~t=3~\)である。
\(t \geqq 2~\)における増減表は

よって\(~y~\)は,\(t=3~\)で最小値\(~-17 \quad \cdots \textrm{(答)}\)をとる。

\(t=3~\)のとき

\begin{align*} 2^{\frac{x}{2}}+2^{-\frac{x}{2}}=&3 \\ \left(2^{\frac{x}{2}}\right)^2-3\cdot 2^{\frac{x}{2}}+1=&0 \\ 2^{\frac{x}{2}}=&\frac{3 \pm \sqrt{5}}{2} \\ \frac{x}{2}=&\log_2 \frac{3 \pm \sqrt{5}}{2} \\ x=&\log_2 \left(\frac{3 \pm \sqrt{5}}{2}\right)^2 \\ =&\log_2 (7 \pm 3\sqrt{5}) -1 \quad \cdots \textrm{(答)} \end{align*}

久留米大学医学部の試験は記述式ではありませんが,増減表は丁寧に描くことを心がけましょう。

極値を取るところだけで最小値や最大値が決まるわけではありません。増減表の右端と左端は定義域によって定まり,最小値や最大値となることがあります。注意しましょう。

最後に\(~t=3~\) より\(~x~\)の値を求めなければなりません。両辺に\(~2^{\frac{x}{2}}~\)をかけることで,\(~2^{\frac{x}{2}}~\)の2次方程式になります。あとは解答欄に合う形にしてフィニッシュです。

この問題のポイント

振り返ってみましょう。

この問題が解けるかどうかのポイントは、

  1. 丁寧に置き換えてミスなく計算できる
  2. \(t~\)の範囲を求め,増減表から最小値を求めることができる
  3. 最小値をとる\(~x~\)の値を求めることができる

といったところです。この問題も定番ですから,完答できるように復習しておきましょう。

※誤植やミスを見つけた方は,ぜひお知らせください。

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