過去問を利用して、久留米大学医学部推薦入試の数学について学びましょう。 令和06年度入試では全部で5問出題されました。 そのうちの4番について、問題と解答を以下にまとめています。 さらに詳しい解説授業は、別の記事にしています。
令和06年度(2024)推薦入試[4]
問題
-
- 3次方程式\(~2x^3+3x^2-1=0~\)の解は\(~x=\boxed{~16~}\)である。
- \(k~\)を実数の定数とする。3次方程式\(~x^3+3x^2+3kx+1=0~\)と2次方程式\(~x^2+2x+k=0~\)が共通解をもつときの\(k\)の値と,そのときの共通解は
\(\qquad \)\(k=\boxed{~17~}\)のとき,共通解は\(~x=\boxed{~18~}\)である。
\(\qquad \)\(k=\boxed{~19~}\)のとき,共通解は\(~x=\boxed{~20~}\)である。
ただし,\(\boxed{~18~} < \boxed{~20~}\)とする。 - \(k~\)を実数の定数とし,\(i~\)を虚数単位とする。
方程式\(~x^3+(3+i)x^2+(3k+2i)x+1+ki=0~\)が負の実数解と虚数解をもつときの\(~k~\)の値と,そのときの負の実数解と虚数解は,
\[
k=\boxed{~21~},~\quad x=\boxed{~22~} である。
\]
久留米推薦(令和06年度入試)
解答
- \(2x^3+3x^2-1=0~\)より
\begin{align*}
(x+1)(2x^2+x-1)=& 0 \\
(x+1)^2(2x-1)=& 0 \\
∴ x=-1,~\frac12 \quad \cdots \textrm{(答)}
\end{align*} - 2つの方程式の共通解を\(~\alpha~\)とおくと
\begin{align*}
\begin{cases}
\alpha^3+3\alpha^2+3k\alpha+1=0 \cdots [1]\\
\alpha^2+2\alpha +k=0 \cdots [2]
\end{cases}
\end{align*}
\([2] \times 3\alpha – [1]\)より
\[
2\alpha^3+3\alpha^2-1=0
\]
(1)より \(~\alpha=-1, \frac{1}{2}.\)
\(\alpha=-1~\)のとき,\([2]\)より \(~k=1.\)
\(\alpha=\frac12~\)のとき,\([2]\)より \(~k=-\frac{5}{4}.\)
よって
\(\qquad\)\(k=1~\)のとき 共通解は\(~x=-1. \quad \cdots \textrm{(答)} \)
\(\qquad\)\(k=-\frac{5}{4}\)のとき 共通解は\(x=\frac12 \quad \cdots \textrm{(答)}\) - 与えられた方程式の負の実数解を\(\beta\)とおくと
\[
\beta^3+(3+i)\beta^2+(3k+2i)\beta +1+ki=0
\]
虚数単位\(i\)について整理して
\[
(\beta^3+3\beta^2+3k\beta+1)+(\beta^2+2\beta+k)i=0
\]
\(\beta^3+3\beta^2+3k\beta+1\)と\(\beta^2+2\beta+k\)はともに実数であるから
\begin{align*}
\begin{cases}
\beta^3+3\beta^2+3k\beta+1=0 \\
\beta^2+2\beta+k=0
\end{cases}
\end{align*}
(2)より
\[
(k,~\beta)=(1,~-1),~(-\frac{5}{4},~\frac12)
\]
\(\beta\)は負の実数なので \(k=1 \quad \cdots \textrm{(答)}\)
このとき方程式は
\begin{align*}
x^3+(3+i)x^2+(3+2i)x+1+i=0 \\
∴ (x+1)^2(x+1+i)=0
\end{align*}
よって方程式の解は
\[
x=-1,~-1-i \quad \cdots \textrm{(答)}
\]
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