久留米大学医学部の一般入試について、どのくらい点数を取ればいいのか?というのは、誰しも考えることでしょう。
過去問を見て「問題が易しいから合格できそう!」と思っても、合格ラインが高いのであれば合格の可能性は低いかもしれません。もちろん逆に「問題が難しいから合格できない!」と思っても、合格ラインが低いのであれば望みがあるかもしれません。
ここ3年の合格者の平均点を見て合格ラインを探りましょう。
受験者平均点と合格者平均点(3年分)
まずは3年分の受験者平均点と合格者平均点を見てみましょう。
平成29年度 | 平成28年度 | 平成27年度 | ||
英語 | 受験者 | 59.7 | 52.3 | 53.8 |
合格者 | 71.7 | 62.4 | 66.5 | |
差 | 12.0 | 10.1 | 12.7 | |
数学 | 受験者 | 61.9 | 47.6 | 55.8 |
合格者 | 87.7 | 75.8 | 79.9 | |
差 | 25.8 | 28.0 | 24.1 | |
物理 | 受験者 | 62.8 | 56.9 | 48.6 |
合格者 | 83.8 | 84.8 | 71.1 | |
差 | 21.0 | 27.9 | 22.5 | |
化学 | 受験者 | 57.8 | 53.7 | 49.6 |
合格者 | 79.8 | 76.2 | 70.7 | |
差 | 22.0 | 22.5 | 21.1 | |
生物 | 受験者 | 58.3 | 63.5 | 60.1 |
合格者 | 76.0 | 83.4 | 79.9 | |
差 | 17.7 | 19.9 | 19.8 | |
小論文 | 受験者 | 32.9 | 32.7 | 31.8 |
合格者 | 34.3 | 34.5 | 33.3 | |
差 | 1.4 | 1.8 | 1.5 |
いやあわかりにくい(笑)。数字ばかりを目にすると、頭が痛くなる人もいるかもしれませんね。
そこで、科目ごとにグラフにしてみました。上にある線が合格者平均点、下にある線が受験者平均点です。縦軸は全科目同じにしています。
英語の合格者平均点と受験者平均点(3年分) 数学の合格者平均点と受験者平均点(3年分) 物理の合格者平均点と受験者平均点(3年分) 化学の合格者平均点と受験者平均点(3年分) 生物の合格者平均点と受験者平均点(3年分) 小論文の合格者平均点と受験者平均点(3年分) 合格ラインをおおまかにつかもう
合格者の平均点は、英語が約7割、数学と物理は8割以上、化学と生物が8割弱、といったところでしょうか。
合格者の平均点なので、合格ラインとなるともう少し低くてもいいと思いますが、目標としてはこのくらいの点数を確保したいところです。
大体の合格ラインはつかめましたね?
ではさらに細かく見ていきましょう
英語よりも数学・理科の影響が大きい
合格者平均点と受験者平均点の差に注目しましょう。グラフで言えば、2つの折れ線グラフの離れ具合です。
この差から何がわかるでしょうか
まず英語を見てみましょう。
合格者と受験者の英語の点数の差は、平均で10数点しかありませんね。
では次に数学はどうでしょうか
合格者と受験者の数学の点数の差は、25点以上あることがわかります。
これは、合格するかどうかについて、英語より数学のほうが影響が大きいことを示しています。
合格した人は、他の受験生に対して点数を多く取っているはずですが、その点数を稼いでいる科目が、数学であるということです。
さらに理科を見ると、物理も化学も差が20点以上、生物も20点弱の差があるということがわかります。
つまりは、合格のカギを握っているのは英語の力ではなく、数学と理科の力である、ということです。
もちろん、英語は関係がないと言っているわけではありません。
英語もしっかりと点数を取らなければなりませんが、合格した人は数学や理科で他の人より点数を稼いでいる、ということです。
ちなみに、小論文の差は2点もありません。ということは、小論文で差がつくことはほとんどないといってよいでしょう。
生物選択者より物理選択者のほうが有利?
次に、理科の科目を比較してみましょう。
理科は物理・化学・生物のうち2科目を選択して受験することになりますが、受験者のうちほとんどが「物理と化学」か「生物と化学」を受験します。
この平均点の表とグラフを見ると、「物理と化学」で受験するほうが有利であることがわかります。
物理の場合、受験者と合格者の平均点の差は明らかに20点以上ですが、生物の場合は20点を超えることはありません。感覚的ですが、物理と生物で5点位の差はありそうです。
5点といえば、大したことはなさそうにも感じますが、合格ギリギリのところでは、1点違うと数人追い抜くことができる場合も少なくありません。5点違えば10〜20人を抜くことになるかもしれません。
これから理科の選択を決める人は、どちらでも構わないのであれば、物理を選択しましょう
情報に踊らず、自分にとって最良の選択を
ただし、これはあくまで平均的な考えです。
平均的に物理が有利であることは事実ですが、あなたにとって物理と生物のどちらが点数を取りやすいのか、も考慮しなければなりません。
いくら物理が有利とはいっても、物理が苦手で、いくら勉強してもなかなか伸びない人もいるかもしれません。
場合によっては、物理を勉強したあなたと生物を勉強したあなたを比較したときに、物理のほうが10点以上低くなることもあるかもしれません。
それだったら、生物にしたほうが良い、という考え方もあります。
ですから、これから理科の選択を決める人は、物理のほうが点数にして5点位は有利であることを踏まえ、自分の適性を考えて科目を選択しましょう。未来の自分を想像し、物理より生物の方が点数を取りやすい(物理に比べて5〜10点以上)と思うのであれば、生物を選択することもありです。
なお、すでに生物選択と決めている人は、この記事を見て落ち込んでいるかもしれません。
でも落ち込む必要はありません。あなたが生物を選択しているということは、きっと物理を勉強するより生物を勉強する方が、楽しいし点数が取れるはずなのです。選択を間違えたわけではありません。
ですからこのことは気にせず、力をつけて5点上乗せすることを考えましょう。結局、点数さえ取ればいいのですから。