過去問を利用して、久留米大学医学部推薦入試の数学について学びましょう。 令和3年度入試では全部で5問出題されました。 そのうちの5番について、問題と解答を以下にまとめています。 さらに詳しい解説授業は、別の記事にしています。
令和3年度(2021)推薦入試[5]
問題
次の\( (\textrm{i}),~(\textrm{ii}),~(\textrm{iii})\)の【ルール】で点\( (x,~y~)\)に番号をふっていく。ただし,\(x,~y~\)を\(~0~\)以上の整数とする。
- 点\( (0,~0)~\)を1番とする。
- \(x+y=1~\)から順に\(~x+y=2,~3,~4,~\cdots ~\)のそれぞれの場合を考え,点に番号をふっていく。
- \(x+y~\)が奇数のとき,点\((x+y,~0)\)を最初の番号とし,\(x~\)座標を\(-1,~y~\)座標を\(+1~\)するごとに番号を1つずつ増やし,\(x~\)座標が\(~0~\)になるまで番号をふり続ける。また,\(x+y~\)が偶数のとき,点\((0,~x+y)\)を最初の番号とし,\(x~\)座標を\(+1,~y~\)座標を\(-1~\)するごとに番号を1つずつ増やし,\(y~\)座標が\(~0~\)になるまで番号をふり続ける。
花子:【ルール】が複雑ですね
先生:そうですね。こういうときは,2番目の点から具体的に書き出してみましょう。
花子:点\(\boxed{ 19 ~}\)が2番で,点\(\boxed{ 20 ~}\)が3番で,4番目の点は\((0,~2)\)ですね。
先生:そうですね。こういうときは,2番目の点から具体的に書き出してみましょう。
花子:点\(\boxed{ 19 ~}\)が2番で,点\(\boxed{ 20 ~}\)が3番で,4番目の点は\((0,~2)\)ですね。
(1)\(~\boxed{ 19 ~},~\boxed{ 20 ~}\)に当てはまる座標を答えよ。
先生:【ルール】が把握できたところで,点\((20,~21)\)が何番目の点かを求めてみましょう。
花子:\(x+y=41~\)なので,すべてを書き出すのは大変ですね。
先生:そうですね。だからまず,\(x+y=41~\)の場合の最初の点が何番目の点かを考えてみましょう。
花子:はい。\(x+y=41~\)の最初の点は,\(x+y=40~\)の最後の点の次の点だから,\(x+y=40~\)の最後の点が何番目の点かがわかればいいんですね。
先生:そうですね。これでもうわかりましたね。
花子:はい。\(x+y=41~\)の最初の点は\(\boxed{ 21 ~}\)番目だから, 点\((20,~21)\)は\(\boxed{ 22 ~}\)番目の点ですね。
花子:\(x+y=41~\)なので,すべてを書き出すのは大変ですね。
先生:そうですね。だからまず,\(x+y=41~\)の場合の最初の点が何番目の点かを考えてみましょう。
花子:はい。\(x+y=41~\)の最初の点は,\(x+y=40~\)の最後の点の次の点だから,\(x+y=40~\)の最後の点が何番目の点かがわかればいいんですね。
先生:そうですね。これでもうわかりましたね。
花子:はい。\(x+y=41~\)の最初の点は\(\boxed{ 21 ~}\)番目だから, 点\((20,~21)\)は\(\boxed{ 22 ~}\)番目の点ですね。
(2)\(~\boxed{ 21 ~},~\boxed{ 22 ~}\)に当てはまる数字を答えよ。
先生:次は,2021番目の点を求めてみましょう。
花子:2021番目の点は\(~x+y=\boxed{ 23 ~} ~\)に含まれる点ですよね。
先生:そうですね。それがわかると,2021番目の点はわかりますね。
花子:はい。2021番目の点は点\(\boxed{ 24 ~}\)ですね。
花子:2021番目の点は\(~x+y=\boxed{ 23 ~} ~\)に含まれる点ですよね。
先生:そうですね。それがわかると,2021番目の点はわかりますね。
花子:はい。2021番目の点は点\(\boxed{ 24 ~}\)ですね。
(3)\(~\boxed{ 23 ~},~\boxed{ 24 ~}\)に当てはまる数字や座標を答えよ。
(4)\(~n~\)を自然数とする。二人の会話を参考にすると,\(x~\)軸上の点で,点\((0,~0)\)から点\((2n-1,~0)\)までにふられている番号の和は\(\boxed{ 25 ~}\)である。ただし,\(\boxed{ 25 ~}\)は,分母と分子が降べきの順に展開された1項の分数式で表せ。
久留米推薦(令和3年度入試)
解答
\(x,~y~\)は0以上の整数である。\(x+y=k~(k=0,~1,~2,~\cdots~)\)上の格子点の個数は\(~k+1~\)個であるから,\(x+y=n~\)までの格子点の個数は \begin{align*} \sum_{k=0}^{n} (k+1)=\frac12(n+1)(n+2) \end{align*} これを\(~T_n~\)とおく。- ルール通りに番号をふっていくと図の通り。よって2番は点\((1,~0),~\)3番は点\((0,~1). \cdots \textrm{(答)}\)
- \(x+y=40~\)までの格子点の個数は
\begin{align*}
T_{40}=&\frac12\cdot 41 \cdot 42 \\
=& 861
\end{align*}
よって\(~x+y=40~\)上の最後の点は861番目の点\((40,~0)\)である。よって\(~x+y=41~\)上の最初の点は862番目\(\cdots \textrm{(答)}\)の点であり,その座標は\((41,~0)\)である。
点\((20,~21)\)は\(~x+y=41~\)上の22番目の点であり, \begin{align*} T_{40}+22=& 861+22 \\ =& 883 \end{align*} であるから,点\((20,~21)\)は883番目\(\cdots \textrm{(答)}\)の点である。 - \(x+y=62~\)までの格子点の個数は\(~T_{62}=\frac12 \cdot 63 \cdot 64=2016~\)(個)なので,\(2021~\)番目の格子点は\(~x+y=63 \cdots \textrm{(答)}\)上にあり,\(x+y=63~\)上の最初の点\((63,~0)\)から数えて5番目の格子点である。よって\(~2021~\)番目の格子点の座標は\((59,~4) \cdots \textrm{(答)}\)である。
- 題意より,点\((2k,~0)\)の番号は\(~T_{2k}\),点\((2k+1,~0)\)の番号は\(~T_{2k}+1~\)である。したがって求める和は \begin{align*} \sum_{k=0}^{n-1}\left\{ T_{2k}+\left( T_{2k}+1 \right) \right\} =&\sum_{k=0}^{n-1}\left( 2T_{2k}+1 \right) \\ =&\sum_{k=1}^{n}\left( 2T_{2k-2}+1 \right) \\ =&\sum_{k=1}^{n}\left( 2\cdot \frac12(2k-1)(2k)+1 \right) \\ =&\sum_{k=1}^{n}\left(4k^2-2k+1\right) \\ =&4\cdot \frac16n(n+1)(2n+1)-2\cdot \frac12n(n+1)+n \\ =&\frac13n(4n^2+3n+2) \\ =&\frac{4n^3+3n^2+2n}{3}\cdots \textrm{(答)} \end{align*}
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