令和04年度(2022)久留米大学医学部推薦入試数学の過去問と解答（５／５）

過去問を利用して、久留米大学医学部推薦入試の数学について学びましょう。 令和04年度入試では全部で５問出題されました。 そのうちの５番について、問題と解答を以下にまとめています。 さらに詳しい解説授業は、別の記事にしています。

令和04年度(2022)推薦入試[５]

問題

解答

(1) 1桁の自然数のうち，$3,6,7,9$は次のように$3m+7n$の形で表せる。

$$\begin{array}{rl}3=& 3\cdot 1+7\cdot 0\\ 6=& 3\cdot 2+7\cdot 0\\ 7=& 3\cdot 0+7\cdot 1\\ 9=& 3\cdot 3+7\cdot 0\end{array}$$

したがって，$3m+7n$の形で表すことのできない1桁の自然数は，$1,2,4,5,8$の5個$\cdots \text{（答）}$である。

また，$0$以上の整数$m,n$を用いて$3m+7n$の形で表せる自然数を，$n=0,1,2$の場合で考える。 $$\begin{array}{rl}n=0\text{のとき}& 3m+7n=3,6,9,12,15,18,21,\cdots \\ n=1\text{のとき}& 3m+7n=7,10,13,16,19,22,\cdots \\ n=2\text{のとき}& 3m+7n=14,17,20,23,\cdots \end{array}$$

12以上の自然数はすべて$3m+7n$の形で表すことができる。

よって，20以下の自然数で，$3m+7n$の形で表すことのできない最大の自然数は$11.\cdots \text{（答）}$

(2) $n=1$のとき，$3m+7n=7,10,13,16,19,22,\cdots$より，3で割って1余る7以上の自然数$\cdots \text{（答）}$である。$n=2$のとき，$3m+7n=14,17,20,23,26,29,\cdots$より，3で割って2余る14以上の自然数$\cdots \text{（答）}$である。

(3) $0$以上の整数$m,n$を用いて$5m+11n$の形で表せる自然数を， $n=0,1,2,3,4$の場合で考える。

$$\begin{array}{rl}n=0\text{のとき}& 5m+11n=5,10,15,20,25,30,35,40,45,\cdots \\ n=1\text{のとき}& 5m+11n=11,16,21,26,31,36,41,46,\cdots \\ n=2\text{のとき}& 5m+11n=22,27,32,37,42,47,\cdots \\ n=3\text{のとき}& 5m+11n=33,38,43,48,\cdots \\ n=4\text{のとき}& 5m+11n=44,49,\cdots \end{array}$$

40以上の自然数はすべて$5m+11n$の形で表すことができる。

$5m+11n$の形で表せない自然数は， $$\begin{array}{r}1,2,3,4,6,7,8,9,12,13,14,17,18,19,23,24,28,29,34,39\end{array}$$ の20個$\cdots \text{（答）}$ある。その中で最大の自然数は39。$\cdots \text{（答）}$

(4) $0$以上の整数$l,m,n$を用いて$4l+15m+37n$の形で表せる自然数を考える。

$m=n=0$として，$l$を$l=0,1,2,\cdots$とすることで，4で割り切れるすべての自然数を表すことができる。

4で割ると1余る自然数のうち最も小さいものは，$l=0,m=0,n=1$としたときの37である。$m=0,n=1$と固定して$l$を$l=0,1,2,\cdots$とすることで，4で割って1余る37以上のすべての自然数を表すことができる。

4で割ると2余る自然数のうち最も小さいものは，$l=0,m=2,n=0$としたときの30である。$m=2,n=0$と固定して$l$を$l=0,1,2,\cdots$とすることで，4で割って2余る30以上のすべての自然数を表すことができる。

4で割ると3余る自然数のうち最も小さいものは，$l=0,m=1,n=0$としたときの15である。$m=1,n=0$と固定して$l$を$l=0,1,2,\cdots$とすることで，4で割って3余る15以上のすべての自然数を表すことができる。

以上のことを，$4l+15m+37n=P$とおいて書き並べると $$\begin{array}{rl}m=0,n=0\text{のとき}& P=4,8,12,16,20,24,28,32,36,40,\cdots \\ m=0,n=1\text{のとき}& P=37,41,\cdots \\ m=2,n=0\text{のとき}& P=30,34,38,42,\cdots \\ m=1,n=0\text{のとき}& P=15,19,23,27,31,35,39,43,\cdots \end{array}$$

したがって，$0$以上の整数$l,m,n$を用いて$4l+15m+37n$の形で表すことのできない自然数は $$\begin{array}{r}1,2,3,5,6,7,9,10,11,13,14,17,18,21,22,25,26,29,33\end{array}$$の19個$\cdots \text{（答）}$であり，その中で最大の自然数は33$\cdots \text{（答）}$である。

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