[mathjax]
過去問を利用して、久留米大学医学部推薦入試の数学について学びましょう。 平成31年度入試では全部で5問出題されました。 そのうちの5番について、問題と解答を以下にまとめています。 さらに詳しい解説授業は、別の記事にしています。
平成31年度(2019)推薦入試[5]
問題
平面上の2つのベクトル\(~\vec{a},~\vec{b}~\)のなす角は\(30^{\circ}\)で,\(|\vec{a}|=\sqrt3,~|\vec{b}|=2~\)を満たすとする。このとき,\(s,~t~\)を実数とし,ベクトル\(~\vec{p}=s \vec{a}+t \vec{b}~\)によって定められる点を\(~\rm{P}(\vec{\it{p}})~\)とする。
- 内積\(~\vec{a}\cdot \vec{b}~\)を求めよ。
- ベクトル\(~\vec{b}-\vec{a}~\)の大きさを求めよ。
- 実数\(~s,~t~\)が条件\(~0 \leqq s+t \leqq 2,~s \geqq 0,~t \geqq 0~\)を満たすとき,点\(~\rm{P}~\)の存在範囲の面積を求めよ。
久留米推薦(平成31年度入試)
解答
- \begin{align*} \vec{a}\cdot \vec{b}&=|\vec{a}||\vec{b}|\cos{30^{\circ}} \\ &=\sqrt3 \cdot 2 \cdot \frac{\sqrt3}{2} \\ &=3 \qquad \cdots \text{(答)} \end{align*}
- \begin{align*} |\vec{b}-\vec{a}|^2&=|\vec{b}|^2-2\vec{b}\cdot\vec{a}+|\vec{a}|^2 \\ &=2^2-2\cdot 3 +\left( \sqrt3 \right)^2 \\ &=1 \\ \therefore \quad |\vec{b}-\vec{a}|&=1 \qquad \cdots \text{(答)} \end{align*}
- 3点\(~\rm{O},~\rm{A},~\rm{B}~\)を,\( \vec{\rm{OA}}=\vec{a},~\vec{\rm{OB}}=\vec{b}~\)となるようにとると,三角形\(~\rm{OAB}~\)は\(~\angle{\rm{OAB}}=90^{\circ},~\rm{OA}=\sqrt3,~\rm{AB}=1~\)の直角三角形である。
さらに点\(\rm{A’},~\rm{B’}~\)を,\(\rm{OA’}=2\rm{OA},~\rm{OB’}=2\rm{OB}~\)となるようにとると,条件を満たす点\(\rm{P}\)の存在範囲は,三角形\(~\rm{OA’B’}~\)の辺上および内部である。
したがって求める面積は \begin{align*} \triangle{\rm{OA’B’}}&=\frac12\cdot \rm{OA’}\cdot \rm{AB’} \\ &=\frac12\cdot 2\sqrt3 \cdot 2 \\ &=2\sqrt3 \qquad \cdots \text{(答)} \end{align*}
さらに詳しい解説授業もあります
この問題でさらに力をつけよう!詳しい解説授業はこちら
※誤植やミスを見つけた方は,ぜひお知らせください。